第39回日本口腔インプラント学会学術大会が9月25~27日,大阪国際会議場にて開催されました.
私,吉本彰夫は,27日の日曜日に「インプラント治療における三次元石膏プリンターの有効性」と題して一般口演を発表させていただきました.
今第3回目は「日本口腔インプラント学会に参加してみて」です.
第1回目は第1症例目のサイナスリフト(上顎洞底挙上術)症例でした.
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第2回目は第2症目の51歳女性で上顎無歯顎・即時荷重・即日荷重のAll-on-4(オールオン4)の症例でした.
https://www.8181118.com/implant/oneday.php
https://www.8181118.com/example/2009/04/post-11.php
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http://www.8181118.com/message/2009/04/f01-03.php
今第3回目は「日本口腔インプラント学会に参加してみて」です.
1. 衝撃的だったのは課題口演で「賞」を取られた大阪大学ICATの十河 基文先生による「インプラント治療における「臨床的骨質診断」の検討―医科用CT,歯科用CT におけるCT 値の信頼性について ―」です.
吉本歯科医院でも以前から医科用CTに対するこだわりをお伝えしていますが,まさにこれを噂ではなく実証するデータを出されたのです.All-on-4(オールオン4)で即時荷重・即日荷重を達成するためには,CT値による骨質の把握が非常に重要になります.
①このCT値が医科用CTによってやや誤差がある.驚きでした.もっとも信頼性の高かったのは医科用CT3機種のうち吉本歯科医院がCT検査で採用している東芝製のものでした.この東芝製は香川に4台しかありません.すべて高松にあります.このこだわりも吉本歯科医院でのインプラント成功の秘訣の一つかもしれません.
https://www.8181118.com/implant/
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②次に歯科用CTの検討でした.歯科用CT 9機種のうち4機種しかCT値らしきものの信用性が無いという結果でした.つまり数千万円もする歯科用CTを導入しましたといわれている医院さんの中には,吉本歯科医院が最重要視するCT値をまったく相異なるものをそうだと信じて手術を行われているということになります.
恐ろしいことです.
もっともそこまでインプラントの成功率や早期に歯を入れて機能を回復するということにこだわらなければ,十分神経血管の場所を把握することはできますので,無駄ということではありません.
しかし私の考えは正しかったと思います.
やはり数千万円程度の歯科用CTでは何億円もする医科用CTに劣っていて当たり前だということです.
歯科用CTが三千万円程度まで値下がりした時に購入を検討し,吉本歯科医院にCT室(今高額な倉庫になっています,笑)を作製するも購入を思いとどまってよかったと思います.
また今出しているインプラント成功率は下がっていたかもしれません.
やはり検査の日数は掛かってでも医科用CTで検査をした方が,良い結果が出せそうです.
2. 大阪インプラントセンターの
冨永博之先生「7mmショートインプラントの予後に関する統計学的検討」
最近持てはやされている7mmショートインプラントの予後がどのようにたどるかという結果でした.
明らかに8.5ミリのインプラントとは歴然とした差が出ていました.
つまり,吉本歯科医院で躊躇されている患者様にもご説明していることですが,「10年後でもインプラントはできます.
しかし今と10年後では入れられるインプラントの太さや長さそして本数は全く違う」仕上がりは全く違うものになるということを物語る結果でした.
とりあえず入れ歯これがもたらす骨の吸収によって,将来の仕上がりが全く違うものになる.以前は恐怖心の強い患者様には本当に噛めなくなった時にインプラントをしてあげればいいかな?なんて考えていた時期もありました.
しかし,それがもたらす不幸はライフスタイルの変化は悲しいものがあります.
せっかく縁あって香川の高松,屋島という田舎の吉本歯科医院で出会った患者様ばかりなので,決してそのような思い不幸にはなってほしくない!と感じやはり仕上がりが全く違うものだということをお伝えしていかなければならないと感じました.
3. 同じく大阪インプラントセンターの
竹中洋平先生「インプラントブリッジにおけるハイブリッドレジン人工歯の咬 耗による咬合高径の変化」
たった一年でこんなにもかみ合わせの高さが変わってしまうものかと目を疑わんばかりの結果でした.
これは他医院でインプラント治療を受けられて吉本歯科医院にお越しになられる方の非常に多い相談の一つです.
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https://www.8181118.com/implant/solution03.php
冗談でなく,本当に多いです.
ただ吉本歯科医院でもハイブリッドレジン人工歯を使用することはあります.
例えば,噛み合う相手が丈夫でなく,噛む力に耐えられなくなる時などです.
噛み合う面(咬合面)をセラミックや金属にするとその咬む力による衝撃にインプラントは大丈夫ですが,相手のご自身の歯が負けてしまうことがあるのです.
その時には数年ですり減ること色が変わること金属が見えてくることをお伝えしています.かみ合わせを専門(補綴歯科専門医)とする吉本歯科医院としては,やはり見た目と安価だけでハイブリッドレジンを選択するのは患者様の不幸だと感じています.
かみ合わせの高さが2ミリも3ミリも短期間に変化する.
このことが顎関節(顎関節症)や肩や腰,頭痛など全身に与える影響は非常に計り知れないものだとしているからです.
http://www.hotetsu.com/j/senmoni/map/tyugoku.html#kagawa
https://www.8181118.com/director/2009/08/post-7.php
当然マウスピース,スプリントの使用は大事です.最初は気持ち悪いものだと思います.
しかし,インプラントはご自身の歯に決して勝るものではありません.
長期の安定には必要なものです.どうぞご使用になられて下さい.
4. 専門医教育講座
重度歯周病の患者様のインプラント治療においては,インプラント手術前にワンステージ フルマウス ディスインフェクションFMDが効果的であるとのお話がありました.
残存歯があるにもかかわらず,十分な歯周治療も行われることなくインプラント手術が行われている現状も報告されました.
なので,日本では制約が多く,長期効能のある薬剤の服薬とともにフルマウスSRPだけでも勧めるとのお話であったと認識しました.
確かにその通りかもしれません.
しかし吉本歯科医院ではやはりワンステージ フルマウス ディスインフェクションFMDをお勧めします.
A.a.菌に対してMICで見る限りクラビットが非常に有効です.
私吉本彰夫が患者であればワンステージフルマウス ディスインフェクションFMDを望みます.
吉本歯科医院では徳島大学から麻酔専門医に毎回香川に来てもらい,安心してワンステージ フルマウス ディスインフェクションFMD治療をお受けいただけるように対応しています.
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5. 教育セミナー臨床2「サイナスリフトを再考する ―安全な術式とその予後―
①術前にいかに多くの術野の情報を得ることができるか?具体的には解剖学的な情報(隔壁,上歯槽管,穿孔状態,骨幅など)を得ることができるか?
②サイナスリフトを行う術式で最も大事なこと,骨壁に器具を直角に添わして擦るように粘膜を剥離する.
③プロフェッショナルといわれる先生方でも穿孔の経験がある.
特に隔壁を乗り越える時の予想を超える穿孔.
④穿孔したとしてもその後の対策がきちんとできるように.
https://www.8181118.com/implant/synuslift.php
骨壁に器具を直角に添わして擦るように粘膜を剥離する.これは慣れている先生には問題ないかもしれませんが,一方向からしか器具を入れることができませんので,非常に難しいです.
今回の大阪で開催された第39回日本口腔インプラント学会学術大会には吉本歯科医院から「インプラント専門歯科衛生士」を目指して,スタッフを代表して一年目歯科衛生士の小田が参加しました。
3年後の試験に向けて頑張って欲しいと思ってます。
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