せっかくの道具なのですから適切な部位に適切な使用方法でお使いいただきたいです。
一般的な3Dプリンターで作製した場合はプラスチック製です。
このコンピュータ骨造形モデルを石膏で作製したこと、実際の手術のようにインプラント手術前にモケイを活用して模擬手術を行えるようにしたこと、精度の高い仮歯を作製して口腔内に装着できるようにしたこと等が新規性として考えられたものと思います。
インプラント手術を行う前にここまで事前に練習できます。
経験しておくことができるのです。
今はCTを撮影することによって、だいたいの大きさ、
形をパソコンの画面上で把握することが出来ます。
ビルの図面がパソコン上に表示されているのをイメージしていただくと解り易いです。
では実際にどのサイズや形態の器具を用いればいいのか?
どのような方向からどのような力加減で扱えば手術が出来るのか。
やってみての勝負ということだったんです。
今回の研究によって作製された顎骨の模型を使うことによって、実際に手術を行う前に
シミュレーションが出来るのです。
実際のインプラント手術の前に、実際の大きさや形のモケイで練習が出来るのです。
飛行機のパイロットの方がいきなり機長となり飛行機を操縦することはないです。
シミュレーション用機械の操縦席で何度も何度も
路線ごとの練習を行い、そして実際の飛行機の
操縦をされると思うのです。
それと同じように、実際の患者さんの骨を使って
実際にどこに骨を作ればいいのか、
手術前に練習を行うのです。経験を積んでおくのです。
そして習熟し、何をすれば何が起こるのか?起きてしまうのか?想定を行うのです。
想定の範囲内のトラブルが出たときには、何の問題もないのです。
事前に想定された対処法をただ行えばいいのです。
当医院では5人体制で
手術室での手術を基本としています。
5人必要なのです。
想定外のことが起こるから事故が起こるのです。
予定外の出血や器具の故障は当然起こりうることです。
想定内として対処を事前に準備をしておくことが必要なのです。