香川県高松市の噛み合わせ専門歯科医院 吉本歯科医院の吉本彰夫です。
歯と歯茎の境目に位置する「歯頚部(しけいぶ)」で歯質に欠損が生じている状態をくさび状欠損(WSD)と言います。
このように茶色に変色していますので「虫歯かな?」と思われる方も多いです。
虫歯だと勘違いされ、この部分を強くブラッシングしてしまいますます歯がしみる症状が悪化してしまったというケースも
少なくありません。正しく知って頂けたらと思います。
くさび状欠損は虫歯菌が原因ではありません。
くさび状欠損の原因は咬み合わせ、喰いしばり、歯軋り、過度なブラッシングによる「力」によるものです。
くさび状欠損が進行していくと、冷たいものを口に含むと「キーンとしみて痛い」となる知覚過敏になったり、えぐれている部分に歯垢(プラーク)がたまりむし歯や歯周病になりやすいなどの危険性もあります。また、あまりに進行していくと歯の神経が露出してしまうこともあります。歯の神経が露出してしまうと神経を取らないと痛みがおさまらないという状態にまでなってしまいます。
くさび状欠損は歯軋りや食いしばりなど咬み合わせが原因で起こっていることが多いです。
かみあわせ異常による歯の症状は原因を探ることが難しく
ついつい自己判断で虫歯だろう歯周病だろうと考えてしまいがちです。
虫歯菌によるものではありませんのでどんなに歯磨きをしても治りません。
くさび状欠損は誰にでも起こり得る歯の症状です。根本的な原因をまずは突き止めましょう。