香川県高松市の噛み合わせ専門歯科医院 吉本歯科医院の吉本彰夫です。
歯軋りで歯を失う
プラキシズムとは無意識のうちに歯を噛み締めたり、喰いしばったり、噛み締めたり過度な力がかかることを言います。
特に、睡眠時の歯軋り食いしばりが目が覚めている時よりもずっと大きな破壊力があります。
寝ている間の歯軋りは人によっては100キロを超えるほどの力がかかっている場合もあります。
知られていない抜歯原因の第3位は「破折」
定期的に歯の掃除に通っていても歯を失ってしまう方の大きな原因として「破折(はせつ)」があります。
歯の根っこが折れてしまう「歯根破折」になると、歯を抜かなくてはいけなくなってしまいます。
虫歯や歯周病で歯を失う人が減っている一方で、「破折」によることが原因で歯を抜かなくてはいけなくなるケースが増えています。
神経の無い歯は折れやすい
虫歯の治療ですでに歯の神経を抜いてしまっている歯は、特に注意が必要です。
神経を抜いた歯の強度は10分の1まで落ちています。
強度が弱く枯れ木のような状態の歯ですので、過度な力がかかると歯は簡単に折れてしまいます。
差し歯の人も要注意
神経を取った後、差し歯にしている方も注意が必要です。
差し歯にする時、歯の中にこのような金属の芯棒が入っていることは非常に多いです。
金属の芯棒は硬く動きません。
そのため噛んだ力は歯根に均等に分散せず特定の部分にだけ集中してしまいます。
そのため差し歯を入れる治療を数年たって「歯根破折」になってしまうケースは非常に多いです。
歯根破折は自覚症状がないため、気が付いた時には
「歯の根が折れているので抜歯しかありません」という診断を受けてしまいます。
マウスピースは破折から歯を守る重要なもの
プラキシズム(歯軋り)から歯を守るために最も有効なものはマウスピースです。ナイトガードとも言います。
夜間、寝ている間に装着します。
歯軋りや食いしばり噛み締めがあってもマウスピースがクッション役となり
歯へのダメージを軽減します。
この写真をご覧ください。
吉本歯科医院の「破折から歯を守るマウスピース」です。硬い素材でできているものです。
しかし、このように真っ二つに割れたり、穴があいたりしてきます。
マウスピースが割れたり穴があいても修理すればいいのです。
しかし、想像して下さい。
こんなに硬いものが一晩で割れたり穴があいたりするわけです。
もし、マウスピースをしていなかったとしたら・・・・
この破壊的な衝撃は直接あなたの歯や歯の根にいっているわけです。
マウスピースはあなたの歯が破壊される身代わりとなってくれる重要なものです。
患者さんによっては、一度作ったけれども
寝ている時、違和感があってとても使えないという方もいらっしゃいます。
しかし、その結果、歯が割れて抜歯になってしまったという方は
少なくありません。
マウスピースにもいろいろな種類があります。
抜歯になってしまう原因は、虫歯や歯周病だけではありません。
歯軋りによっても歯を失うことを知って下さい。