頂いたご質問

先日上顎が総入れ歯になりました。

入れ歯用インプラントの費用、耐久性について教えて下さい。」



当院院長からのお返事を掲載します。

「インプラントの費用についてですが、家を建てると考えていただくと分かりやすいかもしれません。

家には土地が必要です。

地盤が必要です。

この地盤が岩盤のように固い方と、土地改良しないといけない非常に柔らかい地盤の方、さらには海のように埋め立てをしなければいけない方、がいらっしゃいます。


地盤の状態が良くなければ、どんなにいい上物(ウワモノ)を作ったとしても崩れてしまいます。

ですから地盤にかかる費用というのは発生いたします。


次にインプラントの本数、太さ、長さ。

太くて長い鉄筋コンクリートのような柱が何本も入れば非常に強固なものになります。

しかしながら、木造では10階建てのビルのようなものを作製することは出来ません。

つまり短い、太さが細い、このようなインプラントの場合には、本数を多く入れなければ耐久性は格段に落ちてしまいます。


ですので、その方その方のお口の中の状況に応じて、どのようなお食事をされたいかに応じて、骨の状態を改良したり、インプラントの本数が決まったり、そして上物が決まったりしますので、それぞれお口の中の状態によって費用、耐久性、共に変わってきます。


具体的な費用としては、200万円~500万円まで非常に幅広い金額設定となっておりますのは、そういう意味合いになっております。


しかしながら、○○様からメールをいただいのですが、○○様の場合には年齢が40歳の男性ということです。

これはいかがでしょうか。

周りを見渡していただいて総入れ歯の方、多くいらっしゃるでしょうか?

非常に少ないと思います。

何故そんな状況になってしまったのでしょうか。

よく「インプラントはすごくいい」「とてもよく噛める」ということを言われている先生が多くいらっしゃいますが、インプラントは単なるネジです。


つまり悪い状況、環境になったとしても痛いとか沁みるとか、周りの骨がなくなったとしても何も警告というものを与えてくれません。

つまり自覚症状がないということです。


ご自身の歯がダメになった原因があったにも拘らず、その原因を除けることなくもしインプラントをすれば、歯でも骨がなくなる訳ですから、当然インプラント周囲の骨もなくなります。


ですから○○様の場合にはまず何故歯を失うことになったのか。


もしこれが細菌感染症によるものであるならば、まずその細菌感染を止める、進まない状況にする。これが第一の優先事項だと思われます。


< span style="font-size:11.0pt;font-family:"MS Pゴシック"">その状況が改善された後、「インプラント」ということであればいいかもしれません。

40代男性でほとんどの歯を失う、こういう原因というのは悪性の歯周病細菌による感染症、噛み合わせの崩壊、事故、このようなことが主になります。

あと全身的な糖尿病ですね。

重度の糖尿病の方には同じようになられている方もいらっしゃいます。

まずは○○様の原因がなんなのか、それに対する対処がきちっとできて、それからインプラント治療なり、なんなりをお考えになられるほうがよろしいかもしれません。」

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