香川・高松市の噛み合わせ専門歯科医院 吉本歯科医院の吉本彰夫です。
「歯槽膿漏がひどくなって・・・」というご相談で
初診にお越し下さった患者さんがいらっしゃいます。
「歯磨きがちゃんとできていなかったからだと思います」
とおっしゃられます。
重度の歯周病が進行し
歯を抜かないといけなくなる方は非常に多いのですが
ほどんどの方が、歯周病や歯槽膿漏が口の中の細菌によって引き起こると思われている方が多いです。
もちろん歯周病は感染症ですで
人から人へ歯周病菌が感染することで
発症する場合もあります。
しかしもうひとつ
盲点となっている原因があるのです。
それが「咬み合わせ」です。
咬み合わせ異常による歯周病・歯槽膿漏は、
上下左右の歯のかみ合わせバランスが悪いことで歯に外傷が起こってしまう状態のことを言います。
咬み合わせ異常が原因で
歯周病や歯槽膿漏と同じような症状が引き起こされます。
歯周病菌による細菌感染とは違います。
咬みあわせが原因による歯周病・歯槽膿漏は、症状がとても似ているために、患者さんは歯周病・歯槽膿漏と思い込みます。
また一般的な歯科医院では
これは細菌による歯周病・歯槽膿漏ですとご説明することがほとんどです。
噛み合わせによる歯周病・歯槽膿漏の原因をお伝えします。
①歯軋り、食いしばりによるもの
歯軋り、食いしばりは誰でもしているものですが、特に奥歯だけが異常にすり減ってちびて破壊されている方は多くいらっしゃいます。
穴が空いたりグラグラと揺れてきたり、穴が空いてしまっていたり、その症状は歯周病や歯槽膿漏の症状と同じです。
しかし原因は歯軋りや食いしばりによるものですので、
力を分散させる噛み合わせの治療を行わない限り、どんなに歯の掃除をしても
症状が改善されることはありません。
奥歯はどの歯よりも最も重要な役割を果たすいわば「大黒柱のような存在の歯」です。
その奥歯が破壊されるとドミノ倒しのように
他の健康な歯たちも破壊されていきます。
②噛み合わせ異常
噛み合わせの悪さは歯周病・歯槽膿漏の症状の大きな原因になります。
前歯が折れた
虫歯ができやすい
歯がグラグラする
顎が痛い
顔がゆがんできた
いろいろな症状がありますが、その全ての大きな原因にこの「噛み合わせ」のバランスの悪さがあります。
なぜ「虫歯ができやすい」ことと「噛み合わせの悪さ」が関係するのか?
咬み合わせが悪い、つまり歯が正常に並んでいないということは
歯並びの悪い部分には当然虫歯菌が溜まりやすく、いつもバイキンが住み着いている状態になっています。
かみ合わせが悪い方のお口の中は
虫歯でいっぱい、ということは実はよくあります。
前歯が折れた、ということと噛みあわせの悪さとの関係は、
前歯が折れた、ということは、折れる前からもう既に折れやすい状態だった、ということが言えます。
歯は28本が正常に並んで始めてバランスを保っています。
その中でどこかの噛み合わせ(かみ合わせ)のバランスが崩れると、
前歯が本来耐えうる噛む力以上の負荷がかかって噛んでいることになります。
ですので、日々の咬む力で少しずつ、前歯は折れやすい状態になっていっており、
少しの衝撃や少しの咬む力である日突然折れてしまいます。
正常な歯並びであれば前歯はそうそう簡単に折れることはありません。
③被せ物、詰め物が噛みあわせに合っていない
人口物である被せ物や詰め物の噛合わせが高すぎるなどの場合、
被せ物がしてある歯以外に噛み合う相手の歯も被せ物による歯周病・歯槽膿漏の症状の原因です。
定期的に歯科医院に歯周病予防のための歯の掃除に
通っていたのに
歯を抜歯しなくてはいけなくなった
という方は少なくありません。
歯周病や歯槽膿漏を本当に予防するためには
噛み合わせ診るという視点を持っていなくては
予防することはできません。