「先生、虫歯治療ってどこでやっても同じなんですか?」
さて、あなたは、歯医者さんにはどういう時に行きますか?
「虫歯ができたから」
「歯がぐらぐらしてきたから」
「歯が痛いから」
など、98%の方が、何かしらの症状が出てから歯医者さんにあわててこられます。
患者さん:「先生~(泣)歯が痛いんですう。。。」
歯科医師:「ちょっと見せてくださいね。ほほう、虫歯ができていますね。では、削って詰めて治療をしましょう」
患者さん:「はい、ではよろしくお願いします.」
そしてこの後は、診療台に乗った患者さまはまな板のコイ状態です。
歯科医師にあとはおまかせ。
そして歯科医師は虫歯をガガガガっと大きく削ります。
削ったところの型取りをして,しばらく日をあけて詰め物をくっつけます。
歯科医師:「はい、完了!おつかれさまでした」
患者さん:「ありがとうございました.いやあ~治ってよかった(^^)」
こんな治療の流れが今日も日本中のどこの歯科医院でも普通に行われていることが私には容易に想像されます。
いかがですか?
また、最近ではむやみやたらに麻酔を打ってしまう歯科医師もいます。
患者さんに「痛い」と思われてしまうと「腕が悪い」と思われることを恐れてだと思いますが、無痛治療を心がけるあまり、何でもかんでも麻酔をたくさん打って削る傾向があるようです。
その麻酔がこれまた痛い(><)
しかし、実際にはほとんどの麻酔で十分に痛くなく行うことは可能です。麻酔の仕方にコツがあるのです。
腫れているときや骨の中に麻酔するときは誰がしてもいたいのですが。
ポイントは軽い一定の圧力でゆっくりと十分な時間をかけて,針よりも先に麻酔液が行き渡る様に麻酔することなのですが、口で教えてできるようなことではありませんので経験を積むことと技術の習得が必要です。
しかし、残念ながら若い先生方は、手っ取り早く技術を習得したいあまり、コツばかりを知識で知ろうとする傾向があります。
私が関わった勤務医の先生にも、やはりそういう傾向は多く、残念でしょうがありません。
歯科医師はいわば職人と同じです。
手先の器用さ、そして数ミリまたはミクロン単位の手術などは、技術を何度も何度も反復して腕を鍛えるしか方法はありません。
頭でどんなに理解しても「痛いものは痛い」のです。「痛くなく」するためには絶対に技術のトレーニングが必要です。
これはどんな世界でも「技(わざ)」というものはそういうものなのです。
と、話がそれましたね(笑)
先ほど、一般的な歯科医院での虫歯治療をお話しました。
ほとんどの患者さまがそういう体験を今までにされていらっしゃることと思います。
しかし、一度削った歯は実はもう二度と元に戻ることはない、ということをご存知でしょうか?
歯科では元通りになるということは無いのです。虫歯になった部分を削るということは私に言わせてみれば身体の一部を削ってとってしまうことを指します。
もし、のどや肺にインフルエンザウイルスが入って炎症を起こしたとしましょう。
医師は「じゃあ、のどを切り取ってしまいましょうね」
とは、絶対に言いませんよね(――;)
しかし、それと同じことが実際に歯科の現場で行われているのです。
削らなくてもいい歯というのがあります。
虫歯になっていても、です。
私は、基本的には「歯をできるだけ削らない治療」を行っています。
虫歯が進行し、やむを得ず削る場合でも通常の削る量よりも大幅に削る量を少なくし、患者さんご自身の歯を残します。
虫歯になる原因は「バイキン」です。
歯に「バイキン」がくっつき、そして歯を溶かし、その結果、虫歯になってしまうわけです。
虫歯を治療した部分、つまり「削って詰めた部分」がまた何度も虫歯になるということを経験された方は多くいらっしゃると思います。
その理由をお話しますね。
虫歯の原因は、「バイキン」です、とお話しました。
そして虫歯になった部分を大きく削って「虫歯部分」を取り除きました。
さらに、削った部分を型取りして、そこに詰め物を詰めました。
さあ、このプロセスの中に、「何度も同じ部分が虫歯になる」原因があるのです。
「バイキン」はお口の中にどれほどいると思いますか?
何億何十億単位で数え切れないほど、お口の中にはバイキンが存在しています。
虫歯部分だけではなく、お口全体にうようよとバイキンが存在するわけです。
ですので、歯を削った後、その後の治療が実はとても大事なのです!!
では、吉本歯科医院では平均的な中度の虫歯治療をどのように行っているか、ご説明しますね。
■治療日1回目
①神経が生きていることを確認します。
②確認できた歯は麻酔をします
③ごく微量削ります。
④薬(抗生物質)を塗りこみます。
⑤仮の蓋 (ふた)をします。
吉本歯科医院の治療の特徴①)
虫歯部分であっても削り取るのではなく可能な 限り虫歯部分の歯を残しま。このことによって神経を取らなくて済むことが多くなります。
吉本歯科医院の治療の特徴②)
仮の蓋(ふた)は、長期間にわたって噛む力に 耐えられる材質ではないので丈夫な材質に治療3回目の段階で置き換えます。一 般的な医院さんではこの仮の蓋(ふた)が最終的な被せ物となります。
■治療日2回目
① 神経が生きていることを毎回確認します。
② 確認できた歯は麻酔をします。
③ 詰め物ができる形に歯の形態を整えます。
④ 削った部分の型取 りをします
⑤ 薬(抗生物質)を塗りこみます。
⑥ 仮の蓋(ふた)をします。
■治療日3回目
①神経が生きていることを毎回確認します。
②確認できた歯は麻酔をします。
③歯科技工士が作製した詰め物を調整します。
④表面処理を行います
⑤ 詰め物、被せ物をかぶせます。
吉本歯科医院の治療の特徴③)
削った部分の歯の表面を薬剤処理し、接着歯科治療認定医の特殊接着技術により詰め物を調整している時に侵入してきたバイキンの殺菌、治療した部分にバイ キンを入り込ませにくいようにするのがこの接着技術です。
どんなにいい素材でかぶせ物をしても、接着技術なくしては、必ず同じ症状が短期間に内部で起こってしまいます。
数年後にまた再発を繰り返す原因を起こさないことが非常に重要です。
「接着」という聞きなれない言葉ですが、歯科治療の成功の鍵を握っている技術であることをご理解いただければ幸いです。
吉本歯科医院の治療の特徴④)
素材の良いものを選び(金属アレルギーに対応、 強度があるもの)で被せ物をします。
■治療日4回目
①周囲に漏れている接着材を除去します。
②終了
なぜ最終回に除去するのかというと、接着材が硬化するのには約一週間を要します。
詰め物をかぶせた日に 接着剤を完全に除去してしまうと接着の層が壊れてしまいバイキンの再侵入を引き起こしてしまうためです。
極めて小さい虫歯治療の場合は1回の治療でも終了しますが、神経に近い部分の虫歯の治療の場合は回数をわけて行います。
回数を少なくするために、仮の蓋(ふた)を最終的な被せ物として治療を終了される医院さんがほとんどですがそのことにより起こる弊害は下記の通りです。
①噛み合わせが狂う
②必要な工程を省いたためバイキンが再侵入し、虫歯の再発が繰り返される
上記の吉本歯科医院の治療の特徴①~④が、吉本歯科医院と一般的な歯科医院との大きな違いです。
この工程のどこかひとつでも不十分であれば、必ず虫歯は同じ場所から再発します。
虫歯の原因は「バイキン」ですので、詰め物と歯の間にバイキンが入り込んでいる状態・隙間があいている状態では将来必ず、何らかのトラブルを引き起こしてしまうのです。
吉本歯科医院へはじめてお越しになられた患者さまは、虫歯治療のその工程の違いにまず驚かれます。
「こんな治療は今までどこでも受けたことがなかった」
「なぜ、こんなに違うのですか?」
ほとんどの患者さまがそうおっしゃいます。
恐らく表面処理にここまでの工程をかけている歯科医院は全国でも
数えるほどだと思います。
吉本歯科医院で治療をお受けになった患者さまが、「なぜこんなにちゃんと治っていくのか」と驚かれる理由は虫歯治療ひとつとってもこんな秘密があるんですね(^^)